詩101　特別養護老人ホームの窓から

by：sos-ei  on：11/1 22:42 2010

背の低いセイタカアワダチソウが背伸びして咲いていま す。隣に咲いているグビジンソウがからかいます--名は体を表す--なんて諺なかったかしら。そ、そうね、漢字で書けば愚 ビジンソウだったわね。ふん、あんたって教養ないのね 、漢字で書けば虞美人草だわ、漱石読んでないのね。え えっ、ぐぐぐぐ美人草だって!!--へえ〜、名は体を表すですって？？いったい誰が美人な の？。 まあ、失礼しちゃうわ、このわたし、ポッピーちゃんの こと。教養がないのはあなたの方よ、だってグビジンソ ウは今咲いちゃいけないのよ、もう夏はすぎちゃってる んだから、季語って知らないの？。いいのよ、ここは自 由詩の投稿掲示板なんだから。あ、そ、あたし、ミエや 酔狂で背伸びしてるんじゃないのよ、ほら、あそこ見て ごらん。ひとりぼっちのコスモスさんね。ひとりでゆら ゆら、寂しそうでしょう。ほんとね、なんの物思いにふ けってるのかしら。それから、こんどはこっちのススキ の団体さんみてごらん、群れれば群れるほどもの悲しく 見えちゃうでしょう。ええええええ？？？？どこどこ？ ？？見えないわよ、ススキなんて・・・見えるわけない わよね、ススキの生息地はあなた達に席巻されちゃった んだからさ。見えないの？やっぱり愚ビジンソウさんね 、あの窓のあるところよ。

 

 

詩考索吾HOME