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詩40 裁判

bysos-ei  on1/28 21:22 2010

ここはどこだ。ここはここだ。あんたは誰。おれは大王だ。何が始まるの。裁判だ。なんの。お前を裁くのだ。なんで俺を。お前が今ここにいるからだ、おれの前にいるやつを裁くのが俺の仕事だからだ。ふうん、あんたエンマ大王なの。いやトンマ大王だ。ふうん、じゃ、さっさと裁きなよ、俺は忙しいんだ。じゃ、判決・・お前は有罪だ・・二十億光年プラスアルファアの孤独の刑に処す。待ってよ、なんで、なんで、俺がいったい何の罪を犯したっていうんだよ。お前はありとあらゆる悪行を犯している。ありとあらゆるってなあ、そりゃあ抽象的すぎる、第一罪刑法定主義に反しているよ。罪刑法定主義・・なんじゃそりゃ、ここではそんな屁理屈は通用しない。法廷は神聖な場所であるぞよ。あるぞよってなあ、困っちゃうなあ。じゃあ、逐一罪状をあげてみよう、だが、何か知らんがお前も結構忙しそうだから、主なやつだけを列挙しよう・・殺人・放火・強盗・強姦・傷害・婦女暴行、その他色々じゃ。そりゃないよトンマ大王、俺には一切身に覚えのないことばかりだぜ。うん、そうだと思うよ、お前は全く嘘はついておらん。じゃあ、無罪だろうよ、そうだろう。もう一度言う、お前は有罪だ。そんな無茶な。無茶じゃない、お前は、自分の犯した罪をただ忘れているだけだ。んん、俺って記憶喪失症??それとも高次脳機能能障害かなにか。違う違う極めて正常、だから何もかもが忘却の彼方なのじゃ。わかんねえな、もうちょっと解りやすく言ってよ。面倒臭いやつじゃのう、有罪ったら有罪なんじゃ、理由は、さっき言ったような大罪を夢の中で何度となく繰り返し行ったからだ、しかも、目覚めるとすぐに自分が犯した罪を忘れてしまう・・これが犯罪でなかったら、一体何なんだ・・だから、これから、宇宙の果てにお前を追放して然るべき刑に処する、解ったかバカ者。バカ者って・・それは言いすぎでしょう・・あ〜あぁ、眠くなってきちゃった〜〜。こりゃ、起きろ、ここは教室だ、いつも不摂生しているからこんなことになるんだ、おい、おい、こりゃ、起きろ!!起きろって言っているんだ。

 

 

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