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詩48 鈍足鈍感どんでん返し

bysos-ei  on2/11 21:00 2010

ぼくが薄化粧の美和ちゃんと歩いていたら

理沙ちゃんとすれ違った

おお、髪、切っちゃったの?って尋ねたら

何故か泣き顔で走って行っちゃった

で、びっくりして追いかけたけど、陸上部は足が速い

戻って、美和ちゃんに、あいつに追いつけるわけないよねって言ったら

なんでか怒ってるみたいだった

急に早足になったから、ぼくは言ったんだ

ぼくたち、陸上部じゃないんだからもっとゆっくり歩こうよ

そしたら、今までよりももっともっと速くなってきたの

で、ぼくは着いてけないくなっちゃったんだ

しかたなく、一人でのろのろのろのろ歩いていたんだけど

疲れて、ふと振り返ってみたら

後ろから理沙ちゃんが、男の人と二人で走ってくるのが見えた

すれ違いざまに、やあ、また髪伸ばしたんだねって声をかけたら

照れくさそうに笑って、長い髪を靡かせながら、僕を抜いて行ってしまった

ぼくが相変わらずのろのろのろのろ歩いていると

向こうから、美和ちゃんが、男の人と一緒にやってくるのが見えた

相変わらず早足で、まるで競歩でもやってるみたい

ブーメランみたいに返ってきたんだと思って、やあって声をかけたんだけど

厚化粧の美和ちゃん、僕を避けるようにして行っちまった

季節の順番がめちゃくちゃになっちゃって何がなんだか

ぼくはいつまでもマイペースでのろのろのろのろ

ぼくのマイペースは一体どこまでのろのろのろのろ

 

 

 

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