by:sos-ei on:3/4 01:31 2010
未来のためにあるのでもなく、過去が指示したものでもなく、ただその時のためにのみある時間、そいつがあやふやなのだ。
僕は長い間、あまりにも長い間、そいつを忘れているのだ。
忘れものをしていることを思い出したところまではよいが、はっきりと覚えていないのだ。いつどこで忘れたのか。そして、思い出さなければならないものなのか。取り戻さなければならないものなのか。そんなに大切なものだったのか。
取り戻すことができるのだろうか。
形がはっきりと思い出せない。いや、もともと形などなかったのかも・・。
めんどくさい。抛っておけ。
白いページをずっと見つめていると、蒼い文字が海の底を照らすように浮かんでくる。
雨の音がポツポツと音をたてて、夢のように拡がった意味の世界を破ってゆく。